2020.06.02

腸を健康にする食生活とは

ヒトの腸に住みついている腸内細菌の数は100兆個にもなり、善玉菌、悪玉菌、どちらでもない菌の3種類が、私たちの腸の中でさまざまな働きをしています。

腸内細菌は、ヒトが消化吸収しきれなかった栄養をエサにして活動おり、私たちが食べているものがそのまま腸内環境(腸内フローラ)を作っていると言っても過言ではありません。
そこで、腸活をする上で、押さえておきたい食事のポイントについてご紹介します。

まずは善玉菌を増やそう!

善玉菌を増やす乳酸菌をとる

まずは腸にとって良い働きをしてくれる善玉菌を増やしましょう。食べ物に含まれる乳酸菌は、腸の中でそのまま善玉菌として働いてくれます。

乳酸菌は、ヨーグルトや乳酸菌飲料、チーズ、納豆、味噌などの発酵食品に含まれています。
最近では、乳酸菌入りのチョコレートなど、手軽にとれるものも増えてきています。
乳酸菌は腸に長く住みつくことができないため、毎日補給することが大切です。
自分が続けやすい食べ物から、毎日乳酸菌をとりましょう。

また、ヒトの腸内フローラは個人差が大きく、それぞれの腸内フローラに合った乳酸菌があると言われています。
乳酸菌は種類がたくさんありますので、自分に合った乳酸菌を見つけることが大切です。
特にヨーグルトはいろいろな種類の乳酸菌株がありますが、同じものを2週間程度は食べ続けてみて、便通や肌の調子の変化で効果を判断してみましょう。

乳酸菌は死んでしまったら意味がない?

乳酸菌は腸にたどり着く前に、胃酸などの働きで死んでしまうことがあります。
ですが、死んでしまった菌自体の構成成分や、乳酸菌が代謝して作り出したものにも有効作用があると考えられています。
こだわりすぎずに、食べやすいものを取り入れましょう。

善玉菌に良い腸内環境作りをしよう!

善玉菌の栄養源“プレバイオティクス”をとる

善玉菌のエサ(栄養源)となり、善玉菌の増殖を助ける作用があるものを “プレバイオティクス”と言います。
このプレバイオティクスをとることで、善玉菌にとって良い環境の腸を作ることができます。
プレバイオティクスは、食物繊維、オリゴ糖などで、野菜、豆類、果物などに含まれています。

食物繊維の中でも水溶性食物繊維を比較的多く含む、ごぼうやオクラ、じゃが芋、きのこ類、わかめやひじきなどの海藻類を積極的にとると良いでしょう。
食物繊維には便の“かさ”を増やしてくれる効果もあるため、便通改善のさらなる助けになってくれます。

オリゴ糖は、大豆や玉ねぎ、バナナなどの食品に含まれます。
また、オリゴ糖を用いたシロップもあり、ヨーグルトや紅茶などの飲み物と一緒に手軽にとることができます。
オリゴ糖シロップはさっぱりとした甘さで、砂糖から作られるシロップに比べカロリーが低いのも特徴です。
そのため、ダイエット中の方でも利用しやすいのがメリットです。

悪玉菌のエサに注意

悪玉菌は、肉などに含まれるタンパク質や脂質をエサ(栄養源)にしているため、肉に偏った食生活や、極端な糖質制限をしていて肉の摂取量が多いという方は注意が必要です。

悪玉菌が優勢になっているかどうかは便の状態でチェックすることができます。
便の悪臭が気になる、色が黒っぽい、などという方は食事のバランスを見直してみましょう。
肉や魚はバランスよく選び、野菜やきのこ、海藻をたっぷりと取り入れて、善玉菌が活動しやすい腸内環境を作ってあげてくださいね。

 

ヨーグルトやオリゴ糖など、特定のものをたくさん食べれば良い、というわけではなく、適量を取り入れながら食事全体のバランスを整えることが大切です。
腸にとって良い食生活を心がけ、腸活でカラダの内側から腸を元気にしてあげましょう。

【参考】
厚生労働省 eヘルスネット 腸内細菌と健康
厚生労働省 eヘルスネット 乳酸菌
上西寛司 乳酸菌の生理機能とその要因 日本調理科学会誌 Vol.46,No.2,129~133(2013

監修:管理栄養士 広田千尋

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